匠の技『紋』
田中屋は元々紋屋からスタートいたしました。
機械刺繍が主流となった現代。 田中屋は手加工による刺繍が出来る数少ない
刺繍工であるとともに、伝承が著しく困難と言われている紋章上絵をする
紋章絵師が行っております。
※紋章上絵(もんしょうかみえ)とは、紋を手描きする技能。
完全な技能修得には十年以上要するのが現状である。
紋の魅力と歴史
「紋」の歴史は古く奈良、平安時代まで遡ります。
当時は貴族階級のもので牛車などの乗り物や衣装、
調度品などを彩っていました。
鎌倉時代に入ると武士が競って「紋」を用いるようになりますが、
シンボルマーク的な感覚でお洒落の為とは言えなっかたようです。
江戸時代になると「紋」は男女を問わず庶民から愛されるようになり、
用途に応じて様々なタイプのものが登場してきます。
その結果「紋」を作る技術も多様化し、より美しく、繊細なものに進化しました。
今では伝統工芸の一つとして大切に受け継がれています。
紋の種類
書き紋 留め袖、喪服、式服などに入れる家紋などを顔料で書き込む技法です | |
抜き紋 色留め袖、色無地などの地色を脱色(色抜き)しそこに描き込む技法です。 | |
花紋 着物の無地の部分を引き立てる、おしゃれな手縫い紋です。田中屋では1つ1つ大切に作っています。 | |
縫い紋 訪問着、つけさげなどの略礼装用のきものに、家紋を花などで飾った華やかでお洒落な模様を特殊な糸の刺繍で入れたものです。 | |
刷込み紋 布地の地色を生かし、その上からお客様の好みの色で描き込む技法です。 | |
ワッペン紋 ワッペン感覚でシールの上に紋を描き貼り付ける技法で、 借り物の着物を着用するときなどに用いられます。 | |
切りつけ紋 着物の中にすでに入っている紋の上から、同じ色の他の生地に描いた紋を かがりつける技法です。 |
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